よそ見をしていてお爺さんにぶつかってしまった至誠。怪我もなく安心していたが、お爺さんの置いていってしまったカバンを抱えたまま呆然としている。
その時至誠の携帯に一本の電話がかかってきた。
真白 桃
あっもしもしお兄ちゃん?お母さんが大変なの。。すぐに帰ってきて。。
あっもしもしお兄ちゃん?お母さんが大変なの。。すぐに帰ってきて。。
真白 至誠
えっ!?母ちゃんに何があったんだ??
えっ!?母ちゃんに何があったんだ??
真白 桃
さっきから咳が止まらなくて。。
さっきから咳が止まらなくて。。
真白 至誠
そっか!分かった!すぐ帰るからな!それまで母ちゃんを頼むぞ!!
そっか!分かった!すぐ帰るからな!それまで母ちゃんを頼むぞ!!
母親を心配する至誠は一目散に家に走りだす。お爺さんの置いていってしまったカバンを抱えているのも忘れて。
真白 至誠
母ちゃん大丈夫か!?
母ちゃん大丈夫か!?
真白 かおる
至誠どうしたんだいそんなに血相を変えて?
至誠どうしたんだいそんなに血相を変えて?
真白 至誠
いや、桃から電話があって母ちゃんが大変だっていうから急いで帰ってきたんだよ!!
いや、桃から電話があって母ちゃんが大変だっていうから急いで帰ってきたんだよ!!
真白 かおる
あぁ(笑)ただ大福をつまらせただけだよ。でも心配してくれたんだね。ありがとう至誠。お前は優しい子だね本当に。
あぁ(笑)ただ大福をつまらせただけだよ。でも心配してくれたんだね。ありがとう至誠。お前は優しい子だね本当に。
真白 至誠
大福!?なんだよ母ちゃん心配させんなよ(笑) 桃もな?(笑)
大福!?なんだよ母ちゃん心配させんなよ(笑) 桃もな?(笑)
真白 桃
ごめん。おにいちゃん♪ そういえばそこに置いてあるカバンどうしたの?お兄ちゃんのじゃないよね?
ごめん。おにいちゃん♪ そういえばそこに置いてあるカバンどうしたの?お兄ちゃんのじゃないよね?
真白 至誠
ああっこれな。帰りの途中でぶつかったお爺さんが忘れていっちゃったんだよな。それで探してたら桃から電話がかかってきたからさ。あぁっっ!!
ああっこれな。帰りの途中でぶつかったお爺さんが忘れていっちゃったんだよな。それで探してたら桃から電話がかかってきたからさ。あぁっっ!!
急いでいた至誠は帰ってくるなりカバンをほっぽり出してしまっていた。そして無残にも中身が飛び出してしまっていたのであった。慌てて中身を戻そうとする至誠。その目に飛び込んで来たものとは。
真白 至誠
今日は遅いから明日にでも警察に届けてくるよ。うん!? あっこの人だよ!
今日は遅いから明日にでも警察に届けてくるよ。うん!? あっこの人だよ!
真白 桃
名刺?写真入りなんて凄いね♪
名刺?写真入りなんて凄いね♪
真白 かおる
あれ、素敵な紳士じゃないかい。
あれ、素敵な紳士じゃないかい。
真白 至誠
何ときめいてんだよ(笑) あっ連絡先が書いてあるからここに連絡すれば良いのかな。お爺さんも心配してると思うし。 ん? SEOコソサルタント??
何ときめいてんだよ(笑) あっ連絡先が書いてあるからここに連絡すれば良いのかな。お爺さんも心配してると思うし。 ん? SEOコソサルタント??
真白 桃
へぇ〜SEO関係の人なんだね♪でもこの“こそさるたんと“ってなぁに?♪
へぇ〜SEO関係の人なんだね♪でもこの“こそさるたんと“ってなぁに?♪
真白 至誠
いや、コンサルタントの間違えじゃないのかな(笑)
いや、コンサルタントの間違えじゃないのかな(笑)
真白 かおる
おちゃめな人じゃないかい。あの人を思い出すよ。
おちゃめな人じゃないかい。あの人を思い出すよ。
真白 至誠
おやじの事?そういう人だったのか。俺は厳しい記憶しかないけど。
おやじの事?そういう人だったのか。俺は厳しい記憶しかないけど。
真白 かおる
私の前ではいつもそうだったよ。それよりお爺さんには電話しないでいいのかい?遅い時間だけどカバン落として心配しているかもしれないよ。
私の前ではいつもそうだったよ。それよりお爺さんには電話しないでいいのかい?遅い時間だけどカバン落として心配しているかもしれないよ。
真白 至誠
あぁそうだな。ちょっとかけてみるよ。
あぁそうだな。ちょっとかけてみるよ。
無事に忘れ物のカバンを届けられると安心する至誠。名刺に書いてあった連絡先に電話をかける。そしてその一本の電話が至誠の今後の運命を大きく左右する出来事となるのであった。
続く
この物語はフィクションです。